字を上達させるために書道をはじめませんか?初心者が揃えるべき道具とは

字を上達させるために書道をはじめませんか?初心者が揃えるべき道具とは

文字を書く機会は減る一方ですが、美しい文字を書く人は印象がよいことには変わりありません。そこで書道をはじめてみませんか。書道に取り組めば、字が上達していくことを実感できます。堅苦しいイメージをもつ方もいるかもしれませんが、道具を揃えれば気軽にはじめられるのが書道です。

今回は書道において、なにを揃えればよいのかをご紹介していきましょう。

書道初心者が揃える道具とは?

最近では手紙を書く機会が減り、普段はメールを使用している人が増えています。しかしたまに文字を書く機会があると、「うまく書けたらな」と思うことがあるかもしれません。そこで文字に真摯に向きあい、文字をうまく書くコツを掴める書道をはじめてみましょう。

書道初心者がひとまず揃えなければいけない道具は、「筆」・「墨」・「硯」、「紙」・「文鎮」・「下敷き」の6つです。多くの書道教室では、この6つが揃ったセットを購入できます。セットではなく、一つひとつお気に入りのものを揃えていくのもよいでしょう。

筆は、大筆と小筆の2種類を用意します。大筆は漢字を、小筆はひらがなや自分の名前を書く際に使うことが多くなっています。筆を選ぶポイントは、以下のふたつです。

  1. 穂先がとがっていて、まとまりがよいこと
  2. 穂先の弾力がほどよいこと

まず筆の毛のことを、「穂」といいます。穂先がとがっていて、まとまりがよい筆を選びましょう。店先で販売されている筆は、原材料の毛にわずかに残るクセを伸ばすために、糊で固められています。しかしよくみれば、穂先の状態がわかるのです。

次に穂先の弾力は、筆はこびのスムーズさにつながります。ほどよい弾力がある筆を選びましょう。初心者におすすめなのは、茶色の穂の筆です。馬・タヌキ・イタチなどの毛が使用されていて、毛質が硬めで扱いやすいことが特徴です。反対に白い羊の毛を使用している筆は毛質がやわらかく、上級者でも使いこなすことは難しいといわれています。

墨には、「固形」と「液体」のタイプがあります。まず固形の墨は、硯で磨って使うのです。固形の墨には、「油煙墨」と「松煙墨」の2種類があります。油煙墨は、菜種油を燃やして得られた煤が原材料です。油煙墨自体に光沢があり、磨った墨は真っ黒で美しいことが特徴です。一方で松煙墨の原材料は、松の幹や根を燃やして得られた煤となります。そのため松煙墨自体は光沢がなく、カサカサしています。磨った墨の色は、青みがかっていて趣があるのです。

次に液体の墨は、手軽に使えて便利です。ものによって墨の濃度や匂いに違いがあります。書きやすさや墨色の好みにあわせて選びましょう。墨は服につくと、完全に汚れを落とすことは難しいものです。しかし液体の墨のなかには、洗濯をすればきれいに落ちるタイプもあります。服に墨がつくことが不安なら、洗濯をすれば落ちるタイプを選ぶとよいでしょう。

硯とは、墨を磨る時に使う道具のことです。固形の墨を使う方はもちろん、液体の墨を使う方も墨を入れておくために使います。硯の水を溜める部分のことを「海」や「池」、「墨池」と呼び、平らな部分のことを「陸」や「丘」、「墨堂」と呼びます。硯の材質は石・プラスチック、セラミックなどさまざまです。

液体の墨を使う場合は、どういった材質の硯を使用してもかまいません。プラスチックやセラミックでできた硯は軽くて値段もお手頃なので、初心者に人気があります。

固形の墨を使う場合は、石の硯を使用しましょう。プラスチックやセラミックでできた硯は、石にみえるようにコーティングがほどこされています。そのため固形の墨を磨るうちにコーティングが剥がれてきて、うまく磨れなくなります。石の硯は、プラスチックやセラミックでできた硯よりも高価です。重いうえに乱暴に扱って落とすと、割れることもあります。しかし丁寧に扱えば長く使い続けられるので、石の硯をもっておくのもよいかもしれません。

書道で使う紙には、さまざまな種類があります。一般的に使われているのは縦334ミリメートル、横243ミリメートルの「半紙」です。A4サイズとB4サイズの紙の中間の大きさとなります。ツルツルした面が表で、ザラザラした面が裏です。間違って裏に書くとかすれてにじむことがあるので、ツルツルの面を表にして書きましょう。

大量に入ってお手頃価格のものは紙が薄く、筆圧が強い方や墨を多く含んだ状態の筆で書くと破れてしまうこともあります。練習用といっても、少し厚みのある紙を選びましょう。

文鎮

文鎮とは、紙のうえにおく重しのことです。重くて滑りにくく、錆びない文鎮を選びましょう。まず重しなので、紙を押さえられる重量感が必要です。軽い文鎮を使うと、書いている途中に筆で紙が引っ張られて書きにくくなります。文鎮は滑りにくいデザインとなっていることがほとんどですが、滑るといくら重くても紙を押さえきれません。購入する際は、重くて滑りにくくなっているかを確認しましょう。

次に錆びると半紙が汚れてしまうので、錆びない文鎮を選びましょう。金属製以外にプラスチック製の文鎮もあります。頻繁に使わないのであれば、プラスチック製もよいでしょう。

下敷

下敷とは、紙の下に敷くものです。黒や紺色のフェルトでできた下敷が一般的です。無地が多くなっていますが、文字を書く位置を示す線がある下敷もあり、初心者には便利でしょう。下敷にシワがあると、紙を水平に置けません。片付ける際は、シワにならないように気をつけましょう。

まとめ

字がうまくなりたいと思っている方は、ぜひとも書道をはじめてみませんか。書道は筆・墨・硯、紙・文鎮・下敷の6つがあれば、気軽にはじめられます。

「國際書道藝術學院」は、東京にあるアクセスのよい書道教室です。初心者の方も自分にあったペースで書道に取り組めます。ぜひともお気軽にお問い合わせください。